日産・ノートとトヨタ・アクア、どっちがオススメですか?
質問者の現在のクルマ
乗っている車
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予算
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平均走行距離
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なし | 155万円 | 0.8万km/年 |
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主な用途
普段の買い物や旅行に使用の予定。
滋賀県在住。20代の夫婦がオーナーで運転も2人が行う。今回が初めての車購入となる。今まで車を持っていなかったが、金銭的な余裕とこれから生活をより豊かにするために足として車の購入を検討。
希望(こだわりポイント)
- 維持費
→燃費性能の高い車
→走るたびにガソリンを気にしたくないので、レギュラーガソリン使用車で。 - 居住性
→後部座席に大人2人が座って窮屈さを感じない程度 - 安心感
→知識が無いので、壊れたりすると困る
現在の悩み
お金が貯まってきたので、車を購入しようと考えている。車購入は初めて。とはいってもお金に大きな余裕があるというわけでもないので、維持費があまりかからない車が良い。候補は日産・ノートとトヨタ・アクア。本体価格はノートのほうがかなり低いが燃費ではアクア。5年以上乗りたいと考えているが、どちらが良いのか分からず困っている。
車選びコンシェルジュの回答【日産・ノートかトヨタ・アクアか?】
3文字車名の日産vsトヨタのコンパクトカー対決です。ここでは、日産ノートをお勧めします。というか、提示された予算155万円ではトヨタ・アクア(車両価格169万円?)は対象外となってしまいます。5年以上継続して乗り続けたいという要望にも“日産ノート”なら応えてくれるでしょう。
現実的な問題で、アクアは走行用のニッケル水素バッテリーが5年後に寿命を迎え、交換が必要になるかもしれません。現行アクアの走行用ニッケル水素バッテリーは、5年未満または走行5万キロまで保証されていますが、以後は有償修理です。有償修理にはバッテリー価格12万9150円。これは部品代で交換工賃は別途必要です。
意外に斬新な日産・ノート
現行の日産ノートE12型という型式で、2012年秋にモデルチェンジを受けて2代目にスイッチしました。エクステリアデザインはキープコンセプト。チョット見には旧型と区別が付きません。が、細部は相当に凝ったデザインにチェンジしています。ボディサイドにはスカッシュラインと名付けられた巧妙で躍動的なプレスラインが施され、テールランプにはリップ付きのエアアウトレットが設けられ、Aピラー下端は前方に100mm移動し、ボンネットとルーフが一体感をもって繋がるデザインとなっています。なお、新設計のシャシーは従来のノートに比べて70kgもの軽量化に成功、大人ひとり分以上のダイエットは、燃費性能に貢献しています。
新型ノートの注目ポイントはエンジン、まさにパワーユニットです。先代の4気筒から3気筒エンジンへ形式が変わり、1.5リッターから1.2リッターに排気量もサイズダウン。国際的に進んでいるエンジンのダウンサイジングが日産のコンパクトカー、ノートにも波及したわけです。直列3気筒エンジンのチューンは2種類で、いずれも新開発です。NA(ノーマルアスピレーション)のHR12DEの出力/トルクは79ps/10.8kg.m、エコスーパーチャージャー(DIG-S)仕様のHR12DDRのカタログ値は98ps/14.5kg.mの出力/トルク値です。
組み合わせるトランスミッションはすべてのグレードで副変速機付きCVTを採用。通常走行モードに加えてスポーツモードが備わっています。また、HR12DDRエンジン搭載車にはECOモードスイッチが追加され、スーパーチャージャーの過給を抑えて燃費性能を向上させます。同時に4WD車を除く全車にアイドリングストップ機構が標準装備し、燃費性能の向上を図っています。
日本国内で販売するノートにライン装着されるタイヤは、すべてブリヂストン製の省燃費タイヤ「ECOPIA EP150」となり、「S DIG-S」を除いて185/70R14サイズ、「S DIG-S」は185/65R15サイズとなっています。
その結果、HR12DDRエンジン搭載グレードの「S DIG-S」は、JC08モードで25.2km/リッターの好燃費を実現。排気量1リッターを超えるガソリン車(ハイブリッド車を除く)でトップの燃費となっています。
そこで、この相談者の予算155万円でノートのどのグレードにすべきか? ぎりぎり「S DIG-S(144.9万円)」「X DIG-S(149.94万円)」のスーパーチャージャー(DIG-S)仕様のHR12DDRエンジン搭載車に手が届きます。が、ここは熟考が必要です。日産ノートの装備表をじっくり眺めると安全装備の項目でVDC(ヴィークル・ダイナミクス・コントロール:横滑り防止装置)がメーカーオプションとなっています。しかも、グレード(「S」「S DIG-S」など)によってはVDCが装着できません。
ですので、ここではNAエンジン搭載車のノートX(129.885万円)を購入してオプションのVDC(8.4万円)を装着することをお勧めします。残った予算でナビゲーションやオーディオ装着に使いましょう。
トヨタ・アクアの問題点
ハイブリッド・コンパクトハッチのトヨタ・アクアが、デビュー当初に盛んに喧伝していたのがリッターあたり40km(10・15モード)の好燃費でした、しかし、この好燃費は、現在カタログ掲載していません。この燃費性能を達成していたのは、車両価格169万円のアクア最廉価グレード “L”だけだったからです。
現在はすべてのグレードで「JC08モード燃費35.4km/リッター」だけを掲載しています。このアクア“L”の車両重量は1050kgで、他のG/Sグレードに比べて30kg軽くなっています(何もメーカーオプションを選択しない状態で)。ちなみに、2011年のデビュー当時のカタログでは、30kg重たいG/Sグレードの10・15モード燃費は37km/リッターで8%ほどダウンしていました。
アクアLは、非常に簡略な装備も特徴です。加えて、G/Sで装着できる16インチ仕様の“ツーリングパッケージ”をはじめとした豊富なパッケージオプションは一切選べません。ですので、省エネを考えてLEDのヘッドライトを装着したくても“L”では、叶わないことなのです。
機能面では、リアワイパーはオプションで、フロントの間欠ワイパーは時間調整が出来ません。また、ステアリングにS/Gグレードで標準装備となっているテレスコピック機構が省略されています。また、今どきの自動車としては異例なことに、運転席シートリフターさえも省かれて、運転席が上下できないのです。つまり、小柄な女性ドライバーなどは正しいドライビングポジションが取れない可能性があるのです。
快適装備の差も大きいですね。リアドアのパワーウインドウは省略されていて、今どき珍しい手回し方式です。荷室の拡大に貢献するG/Sに標準のリアシート分割可倒機構も省略されました。加えてラゲッジルームには照明がありません。「これ、いらない」と思われるかもしれませんが、夜に荷物を積み降ろしする際にそうとうに不便なものなのです。つまり、アクアLはトヨタの宣伝政略のためのデモンストレーション目的に作られたグレードで、はっきり言って売るつもりのないグレードですね。
アクアで真っ当なグレードは“S”(180万円)以上ということです。
